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熱中症対策で活用できる補助金一覧

2026/02/16
目次
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解説者:林
暑熱環境・熱中症対策の
プロが解説

これまで累計400社以上の過酷な暑熱環境に向き合い、
改善をサポートしてきた「株式会社五常」営業部の林が、現場目線で分かりやすく解説します。

工場や倉庫では、厚生労働省の通達や自治体による取り組み強化を背景に、暑熱環境への配慮と実効性のある熱中症対策の整備がこれまで以上に求められています。こうした中で重要になるのが、国の補助金・助成金と自治体独自の補助制度を上手に組み合わせ、設備投資と運用改善を同時に進めることです。

本記事では、現場の担当者が実務で活用しやすい主要な制度に絞り、制度のねらい、補助対象の考え方、対象事業者の基本条件を整理して解説します。

熱中症対策に活用できる
主な国の補助金制度

ここでは、全国共通で利用でき、工場・倉庫の設備投資や作業環境改善に活用しやすい国の補助金制度について整理します。

業務改善助成金

制度概要

業務改善助成金は、最低賃金の引き上げに取り組む中小企業・小規模事業者を、設備投資などによる生産性向上を通じて支援する厚生労働省の助成制度です。

目的は「賃上げの持続」を可能にする業務改善にあり、賃金要件を満たしたうえで、労働能率の増進に資する設備・機器やシステムの導入などが助成対象となります。

工場・倉庫の現場では、暑熱による生産性低下や不良率上昇を抑える観点から、熱中症対策としての空調機器導入や休憩所整備に活用されるケースもあります。

補助内容

本助成金は、生産性向上に資する取り組みに要した費用の一部を補助する仕組みです。具体的な補助率や上限額は年度ごとの交付要領で定められており、交付決定後に定められた期間内で事業を実施し、実績報告を行う必要があります。

現場での活用例としては、工程のボトルネック解消に直結する機器更新や、作業者の身体的負担を軽減し、結果として労働能率の向上につながる設備の導入などが挙げられます。

対象事業者

対象は中小企業・小規模事業者が中心で、地域別最低賃金または事業場内最低賃金の引き上げに取り組むことが前提条件となります。

申請窓口や対象範囲は都道府県労働局などで整理されており、申請時には所定の申請様式に加え、実施計画書、賃上げの実施を示す資料、領収書などの証憑類を準備する必要があります。熱中症対策として活用する場合でも、あくまで「業務改善」と賃上げの関連性を説明できることが重要です。

エイジフレンドリー補助金
(職場環境改善コース)

制度概要

高年齢労働者の労働災害防止を目的として、職場の設備改善や専門家による指導費用を補助する厚生労働省の制度です。

高年齢者の就労割合が高い工場・倉庫では、暑熱環境が転倒や疲労の蓄積、判断力の低下を招きやすく、事故リスクを高める要因となります。暑さに配慮した環境整備を安全衛生対策の一環として計画できる点が、この制度の特徴です。

補助内容

職場環境の改善に資する設備・備品の導入や、労働安全衛生コンサルタントなどの専門家による指導に要する費用の一部が補助対象となります。

暑熱対策に直結する取り組みとしては、暑さ指数(WBGT)の常時監視体制の整備、冷房機能を備えた休憩環境の改善、作業負荷を低減する設備の導入など、労働災害防止の観点から合理的に説明できる施策が検討対象となります。

対象事業者

対象は、労災保険の適用を受ける事業主で、かつ申請年度ごとの要件を満たす中小企業等が中心です。原則として、高年齢労働者(60歳以上)が常時1名以上就労していることが条件とされています。

工場・倉庫の現場では、高温多湿な環境下で行われる荷役、仕分け、梱包、検査などの作業がある事業場ほど、暑熱による労働災害防止効果を具体的に説明しやすく、制度の趣旨とも整合しやすいといえます。

働き方改革推進支援助成金
(労働時間短縮・
年休促進支援コース)

制度概要

中小企業における生産性向上と時間外労働の削減、年次有給休暇の取得促進など、労働環境の改善に向けた取り組みを支援する制度です。

工場・倉庫の現場では、暑熱環境が長時間労働による疲労蓄積やヒューマンエラーの増幅につながりやすいため、勤怠管理やシフト編成、休憩運用の見直しに加え、労働能率の向上に資する設備導入を組み合わせることで、暑い時間帯の作業負荷を下げる計画として活用しやすい制度といえます。

補助内容

支給対象となる取り組みには、労務管理に関する研修や周知、外部専門家によるコンサルティング、就業規則の整備、労務管理用ソフト・機器の導入に加え、労働能率の増進に資する設備・機器の導入や更新などが含まれます。

設定した成果目標の達成状況に応じて、対象経費の一定割合が、定められた上限の範囲内で支給される仕組みです。

対象事業者

対象は、労災保険の適用を受ける中小企業事業主で、申請時点で年5日の年次有給休暇取得に向けた就業規則等の整備など、所定の要件を満たしていることが条件となります。

工場・倉庫を複数拠点で運営している企業では、事業場ごとに労働時間や休暇制度の現状を整理し、成果目標とKPI(成果指標)を明確に設定しておくことで、設備・運用・教育を一体とした改善計画に落とし込みやすくなります。

省エネルギー投資促進支援事業
(省エネ補助金)

制度概要

省エネルギー投資促進支援事業は、工場・倉庫における空調・換気・照明・冷凍冷蔵設備の高効率化や、建屋の断熱改修など、エネルギー使用量の削減効果が高い投資を支援する制度です。

熱中症対策の観点では、猛暑期でも性能低下が起きにくい高効率空調の導入や、換気・排熱の改善、断熱・遮熱の強化により、省エネと作業環境改善を同時に実現しやすい点が特徴です。

補助内容

公募要領に定める要件を満たす省エネ設備の導入費や工事費の一部が補助対象となります。審査では、省エネ効果、費用対効果、計画の妥当性などが総合的に評価されます。

申請時には、WBGT値の実測結果や温熱環境の現状、空調負荷計算、運用改善の内容などを併記し、熱中症リスク低減とエネルギー原単位の改善を一体で説明できる資料を整えることで、計画の説得力が高まります。

対象事業者

中小企業から大企業まで幅広く対象となり得ますが、申請できる類型や要件は公募回ごとに異なります。工場・倉庫では、既存設備の効率不足やピーク時の冷房能力不足を定量的に示し、改修後の省エネ率と温熱環境の改善効果を併せて提示することが重要です。

また、金融機関と連携して事業計画を策定すると、審査上で評価が高まる場合があります。資金調達の検討やスケジュール調整には時間を要するため、早期に準備を開始することが採択可能性を高めるポイントとなります。

自治体独自の制度・補助金

自治体独自の制度や補助金は、都道府県・市区町村ごとに名称、対象経費、補助率、受付時期が大きく異なる点が特徴です。毎年度の予算編成や政策の重点分野に応じて改廃・再編が行われるため、内容は固定的ではありません。

募集要領や受付状況は頻繁に更新されるため、公式サイトを定期的に確認し、対象経費の範囲や工事スケジュール、見積取得の期限を踏まえたうえで、制度の更新タイミングを見誤らない運用が求められます。

補助金・助成金申請時の注意点

対象条件と申請期間をまず確認

最初に確認すべきポイントは、「自社の事業区分が対象となるか」「どこまでが補助対象経費に含まれるか」「申請・着手・完了・支払の各期限はいつか」の3点です。

基本条件を満たしていない場合、見積取得や工事手配を進めても助成対象外となるリスクがあります。必ず公式の最新情報と公募要領本文を起点に、逆算でスケジュールを組み、発注・納品・検収・支払の流れを制度要件に沿って設計してください。

公募情報はこまめに確認する

国の制度は補正予算や物価・エネルギー情勢に応じて、年度途中で公募が追加・再編されることがあります。また、自治体独自事業も予算の執行状況によって、受付期間の変更や募集枠の拡充、早期終了が発生するケースがあります。

公募情報を定期的に確認し、想定している案件に合致する公募を見つけた段階で、要件の読み込みと社内関係者の調整を速やかに進めることが重要です。

林氏イラスト画像

解説者:

複雑な要件による迷いは、実際の申請事例から紐解く

熱中症対策に活用できる補助金はありますが、設備内容や年度ごとの要件は複雑で、自社だけで適用可否を判断するのは難しいケースも少なくありません。

五常では、これまでにお客様ご自身が補助金申請し、対策を進めてこられた実際の事例を蓄積。その知見を踏まえながら、使える可能性がある制度を一緒に整理・検討しています。

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運営会社:株式会社 五常
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とことん親身に。どこまでも正直に。
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五常は単なる業者ではなく、お客様の現場課題を背負うパートナーです。
「何でも相談できる」安心感と、「必ず解決する」という執念。
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